絵にとって色彩というのは非常に重要なものではありますが、実を言うと色彩感覚に正解はありません。
色彩はそれまでの各個人のもともと持っている感性に左右される部分も多く、その為、色を見て感じる感覚も人それぞれなのです。
色彩に自信がないと考えている方の多くは、この部分で誤解をされており、実際は人によって色彩感覚は違うという認識で良いのです。
色彩は人間が見て感じるものという大前提を意識するということは、色彩心理学を理解する必要があります。
例えばわかりやすい例で言うと、赤色は熱く青色は寒いといった色彩だけで温度差を表現することで、赤色は情熱的で青色は寂しいといった心理妙者まで表現することができます。
色彩というものは、物理的な表現だけではなく、感覚的・精神的な表現をも持つということです。
もし仮に自分が思っている色と他の人が思っている色に違いがあったとしても大きな問題ではありません。
他の人と違うということは、時としてそれが大きな自分の個性になることもあります。
色彩感覚は正解がない分、自分で掘り下げて習得していくしかありません。
自分が好むは移植を色見本帖などでストックしておいたり、他の人が描くイラストではどういった色を使っているのかを観察していくのもひとつの方法です。
その際、自分が違和感に感じる配色を発見してみたら、スクラップしておくと後々何かの役に立つかもしれません。
特に海外の人の色彩感覚と日本人の色彩感覚は、大きく異なりますので、海外の人が描いたイラストの配色も非常に参考になるかと思います。
グラフィックデザイナーを目指す方は、日本や海外の流行にもアンテナを張っておく必要がありますね。